人の「好き」に可能性を見つけるのが好き

教養・思考

自分は、初めて会った人の話を聞くのが好きだ。

その人がこれまでどんな経験をして、何に興味を持ち、どんなことを考えて生きてきたのか。自分の知らない世界を知ることは、なかなか面白い。

とはいえ、初対面の人とすぐに会話が弾むタイプかといえば、そうでもない。特に一対一だと、最初は何を話していいのか分からないこともある。

でも、相手から話しかけてくれたり、質問してくれたりすると、自然とこちらも話しやすくなる。誰かが間に入って会話のきっかけを作ってくれることもある。

そして、相手が自分の好きなことや経験を話してくれると、そこから興味がどんどん広がっていく。

知らない人がどんな経験をして、何を考えているのかを知ること自体が好きなのかもしれない。

自己開示から広がる好奇心

心理学には「自己開示」という言葉がある。

かんたん解説

自己開示:自分の経験や考え、感情、価値観などを相手に伝えること。

相手が「こういうことが好きなんだ」「昔こんなことをしていたんだ」と話してくれると、その人への興味が強くなる。

なぜそれが好きなのか
▼
どんなきっかけで興味を持ったのか
▼
そこからどんな経験につながったのか

そうした話を聞いているうちに、別の疑問やアイデアまで浮かんでくる。

人に興味があることと、初対面の人とすぐに話せることは別の能力だ。

最初から積極的に話しかけるわけではなくても、相手が自己開示してくれることで会話が深まっていく。

会話のきっかけを作ることより、始まった会話を深めることが得意なのかもしれない。

そして、興味が湧いた瞬間から、自分でも驚くほど会話が広がっていく。ときには別の話題を思いついて、話の方向を変えてしまうこともある。

他人の「好き」に発信する価値を見つける

何かに夢中になっている人の話は面白い。それが自分の詳しくない分野であっても、知らない世界だからこそ新しい発見がある。

そして、そんな話を聞いていると、つい考えてしまう。

その経験を発信したら面白いんじゃないか。その知識を誰かに伝えたら、興味を持つ人がいるんじゃないか。何か新しい活動につなげられるんじゃないか、と。

自分が発信するだけでなく、他人の中にある「発信する価値のあるもの」を見つけて、本人に気づかせる側にもなりたい。

どんな分野にも、自分より詳しい人はいる。でも、上には上がいるからといって、自分の経験や考えに価値がないわけではない。

専門家には専門家の視点があり、初心者には初心者の視点がある。同じものが好きでも、そこに至るまでの過程や感じ方は人によって違う。

専門家

深い知識からの視点

初心者

素直な疑問や発見からの視点

知識の深さと発信の価値は、必ずしも比例しない。

心理学には「知識の呪い」という概念がある。

かんたん解説

知識の呪い:ある分野に詳しくなるほど、初心者が何を知らないのか想像しにくくなること。

だからこそ、初心者の素直な疑問や発見が、同じ初心者の共感を集めることもある。

こうではなく

「詳しい人が発信する」

こう考える

「その人にしか語れない経験や視点があるから発信する」

誰かより詳しいことよりも、その人自身の言葉で語れることに価値があるのだと思う。

できない理由より、別の可能性を考える

何かを始めようとするとき、「でも、自分より詳しい人がいる」「でも、続けられるか分からない」と、できない理由を考えてしまうこともある。

心理学でいう「上方社会的比較」も、その一つだ。

かんたん解説

上方社会的比較:自分より優れた人と自分を比較すること。刺激になる場合もあれば、自信を失う原因になる場合もある。

でも、そんなことを考えていたら、何もできなくなってしまう。

自分は、できない理由を考えるより、ほかにどんな方法があるのかを考える方が面白い。

発信する方法はブログやSNSだけではない。名刺やチラシを作ることもできるし、人とのつながりを通して自分の活動を知ってもらうこともできる。

こうではなく

「発信するならブログやインスタを頑張らなきゃ」

こう考える

「自分の活動を知ってもらう方法はほかにもある」

こうした見方の転換は、心理学でいう「認知的リフレーミング」にも通じる。

かんたん解説

認知的リフレーミング:物事を見る枠組みを変えて、別の意味や可能性を見いだすこと。

相手の話を聞いて、別の選択肢を提示する。

笑加
笑加

それならこんなこともできるんじゃない?

本人が当たり前だと思っている経験の価値を見つけること。それも、自分が人と話す楽しさの一つなのかもしれない。

好きなことを、必ず何かにつなげる必要はない

ただ、好きなことは必ずしも成果や発信につなげなくてもいい。

趣味は趣味のまま楽しみたい人もいるし、誰かに発信するより、自分の中で大切にしておきたい人もいるだろう。

自分が価値を感じることと、相手がそれを望んでいることは別。

自分にとっては

「もったいない」

相手にとっては

「十分満足している」

それでも、別の可能性を提示することで、相手が今まで考えていなかった選択肢に気づくことはある。

何かを始めるかどうかは本人次第。そこに執着する必要はない。

きっかけを渡して、あとは相手に委ねる。

そんな関わり方ができたらいいと思う。

人との出会いは、新しい思考の材料になる

知らない人と話すことの面白さは、単に知り合いが増えることだけではない。

その人がどんな経験をして、何を考えているのかを知ることで、自分にはなかった視点に触れることができる。

心理学でいう「社会的好奇心」も、自分の中にあるのかもしれない。

かんたん解説

社会的好奇心:他人について知りたいという欲求。

そして、人との会話を振り返ることで、自分自身についても新しい発見がある。

どんな話に興味を持ち、何を面白いと感じ、どんな言葉に反応するのか。そうした小さな反応を拾い上げることで、自分の価値観が少しずつ見えてくる。

人の話を聞いて、その人自身が気づいていない可能性を見つける。これも一種の創造性なのかもしれない。

新しい人との出会いは、すぐに何かの成果につながるとは限らない。でも、そこで生まれた会話やつながりが、後から別の何かにつながることもある。

知らない人の人生を聞くのが好き。そして、その人の「好き」に可能性を見つけるのは、もっと面白い。

自分は、単に人脈を増やしたいのではなく、知らない人がどんな経験をして、何を考えているのかを知ること自体が好きなのだと思う。

そして、その会話から新しい発見や可能性が生まれることを、これからも楽しんでいきたい。

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